昨日の続き

id:kurosawa31さんのこれを拝読しました。僕は『大学で何を学ぶか』(幻冬舎文庫)[→bk1amazon]を悪書とは一言も言っていません。ただ不十分だと思うだけです。
僕が浅羽通明だったらどうするか、というお話をいたします。まず『大学で何を学ぶか』の文庫化に当たり、宮台真司による批判を踏まえて内容を全面的に書き換えるでしょう。それが難しければ、文庫版あとがきに、こういう文を付け加えるでしょう。「オレの単行本が出たあと、宮台真司による批判があった。その文章は『世紀末の作法』(角川文庫)で読める。オレの考えとは違うんだが、参考になると思う。ぜひ目を通してみてくれ。」そうすることで、浅羽の本は確実に価値を増すでしょう。
誓って言いますが、id:kurosawa31さんのおっしゃるように、

「この本は宮台が批判しているからダメ」みたいなことで(ランク付けして)済ま
してしまうつもりはまったくないのです。ランク付けなんて思ってもいないのです。そういうふうに受け取られるのは心外でなりません。
さらに付け加えるならば、僕は別に浅羽通明を嫌いなわけではないのです。ただ、残念なのです。物書きとしてのプライドをちょっとだけ捨てて宮台の批判を受け止めることで、よりよい本を出すことができ、読者に奉仕することができるのに、どうしてそれをしないのか、という思いがあるのです。

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