2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

鴻上尚史『ヘルメットをかぶった君に会いたい』

鴻上尚史『ヘルメットをかぶった君に会いたい』(集英社、2006年) 劇作家・演出家である著者が30年以上前のニュース映像を観て、そこに写っていた女子活動家に会おうと駆け回る話。どこまでが事実でどこまでがフィクションかわからないのだが、そこがまた…

森毅『学校とテスト』

森毅『学校とテスト』(朝日選書、1977年)は好エッセイ集である。 ついこの間物故した著者は軽妙で洒脱なエッセイを書く数学者として知られている。その通りだが、人と社会についての深い洞察がその根底にあるからこそのものである。 なんか数学をやる気に…

より良い自己イメージを作るには

ジグ・ジグラー(著)田中孝顕(訳)『成功イメージ・プログラム』(きこ書房、2007年)は、より良い自己イメージを作るための本である。 本書の山場は第5章の、自己イメージを作る24の行動にある。それらの中には、サクセス・ストーリーを読むこと、大き…

ドイツにおけるファシズム台頭の歴史に学べ―モムゼン『ヴァイマール共和国史』

ハンス・モムゼン(著)、関口宏道(訳)『ヴァイマール共和国史―民主主義の崩壊とナチスの台頭』(水声社、2001年) 本書は、文字通り、ヴァイマール共和国―第一次大戦後からナチスに乗っ取られるまでドイツに存在した、世界で最も進んでいるとされた憲法を…