毛利透『自由「濫用」の許容性について』を読んだ

 毛利透『自由「濫用」の許容性について』(阪口正二郎(編)『自由への問い 3 公共性』(岩波書店、2010年)所収)を読んだ。
 これは、「ワイマール・ドイツの反省を踏まえ戦後ドイツはたたかう民主制の立場をとり続けている」というありがちな図式を(クリストフ・グジーの論を紹介しつつ)ひっくり返し、現時点におけるリベラル・デモクラシーの安定性を確認した上でできるかぎり寛容たれと主張するものに読めた。