宮台真司の時代。その可能性は未考察である

宮台真司の時代というものがあったように思う。だいたい『終わりなき日常を生きろ』が出た1995年から『自由な新世紀・不自由なあなた』が出た2000年くらいまで。

そのころ彼の果たした役割について論難されることがこんにちでは多い。それには相応の理由があることはわかる。

しかし、その可能性については、いまだじゅうぶんに考察されているとはいえないように思う。彼の提言には、いじめ防止のための学校のクラス制度廃止をはじめとして、こんにちの目から見ても有益なものが含まれていたのである。