思想史

 お正月休み、正確には大晦日に読んだそれは、小島毅『近代日本の陽明学』(講談社選書メチエ)である。

近世から現代に至る陽明学的心性を浮かび上がらせ、その光と影を描いた本である。 叙述はたいへんわかりやすい。所々にやや気になった点はあるものの、論旨の見事さはそれを補って余りある。 惜しむらくは最終章。それまでの明解さとはうってかわって、ひど…

 小島毅『靖国史観―幕末維新という深淵』(ちくま新書)を読んでいる。

靖国史観―幕末維新という深淵 (ちくま新書)作者: 小島毅出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/04メディア: 新書購入: 3人 クリック: 51回この商品を含むブログ (37件) を見る筆者の語り口はたいへんユーモラスである。中味もためになる。 (たとえば「万邦…