ロープシン(著)工藤正広(訳)『蒼ざめた馬』を読んだ。

手記の形を取った自伝的作品とのこと。
まず、インテリゲンチャをきちんと体制に取り込むことができずテロリズムに追いやってしまったかつての帝政ロシアが罪作りだったという背景は確認しておく必要がある。
しかし、テロリズムの人々の心情はわかるのだけれども、その披瀝する論理は正直なところわかりにくい。
ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』その他はどうも大前提になっているようだ。