市野川容孝『ヒューマニティーズ社会学』(岩波書店、2012年)

 市野川容孝『ヒューマニティーズ社会学』(岩波書店、2012年)を一通り読んだ。小さな大著という感じで、ページをめくるごとに目を開かされるところがある。予告されている近著『社会学入門』では、社会学に何ができるかを書くとのことで楽しみ。

中尾賢司『「ネオ漂泊民」の戦後』(花伝社)など

 バーナード・クリックの本を読み進めた。

 スターバックススマトラコーヒーを飲みながら考え事をした。

 ジュンク堂で中尾賢司『「ネオ漂泊民」の戦後』(花伝社)を買う。

なかなかまっとうな社会批評の本とみた。まず何よりも著者には芸がある。これからが楽しみな人。

 デパートで靴を10年ぶりに新調した。

 図書館で歴史の本や広重の画集を借り、いくつかの論文をコピーした。


政治経済の教科書など

 バーナード・クリックの本を読み進めた。

 小熊英二『差別即平等―日本植民地統治思想へのフランス人種社会学の影響』を矢内原忠雄が出てくるあたりまでキッチリ読んだ。

  ハガキを書いた。

 図書館で歴史の本などを借り、書店で政治経済の教科書を二種類買った。

良いブック・リストのことなど

 なんか匿名ダイアリー方面でブックリストがどうこうという話が盛り上がっているようだ。というわけで、有名な私立学校、麻布学園の発表している推薦図書リスト(2013年版)を見てみた。(PDFファイル)

http://www.azabu-jh.ed.jp/syuppan/natsuyasuminiyondeokitai2013.pdf

このブック・リストの良さは、それぞれの本にコメントが付いているところ。今わたし自身が読んでみたいなあと思う本もかなりある。

これに関連して、前にid:tari-Gさんの御教示をまとめたブック・リスト(社会科学入門書)もリンクしておこう。

http://d.hatena.ne.jp/morimori_68/20090308

この中の本を読んで、これはこう思ったとか、あれはああだったといったご感想があれば、お気軽にコメントでもください。

ダイヤの原石『電波大戦』

 風邪を引いて寝ていた。今年の風邪は腸に来る。ジャージャー来る。(治ってからはとてもスッキリした。)
 その間、本田透先生の対談集『電波大戦』(太田出版、2005年)を読んだ。

 内容は、当世オタク恋愛事情という感じで、興味深い話がバンバン飛び出す。それだけに惜しい。何が惜しいかというと、対談などで小出しにせずにフィクションに昇華してはどうか、ということだ。例えば、私小説にすれば『死の棘』に匹敵する壮絶な作品ができるのではないかと思われる。

深いな…

 星野英一『ときの流れを超えて』(有斐閣、2006年)を再読した。これは深い。
 民法学の泰斗である著者が弟子二人に思い出をざっくばらんに話す形の本である。
 読み返すたびに発見がある感じ。

 今回、印象に残った点を二つ紹介する。

1.著者が留学していたフランスにみる民主政について。
「国民一人ひとりが立法者だという考え方が、そこらの店のおばさんおじさんでも、労働者でもみんなに滲みわたっている。デモなどは全く自由にやって意思表示をしています。裁判官もデモをしますね。事実、デモがあると、政府はかなり譲ります」

2.論文のテーマの見つけ方について。
来栖〔三郎〕先生の言。
「自分で、考え抜くことが大事で、そうすればテーマはどこにでも見つかる」

たいへんもっともな話だ。