連休の読書―オーウェル『1984年』

連休の読書―オーウェル1984年』

 

 ジョージ・オーウェル1984年』(早川文庫)を久しぶりに新訳で読んだ。


 新訳だと、イギリス的な刺すようなユーモア(例えば、「大きな栗の木の下で」の替え歌のくだり!)が明確になっている。

 

 それにしても、主人公ウィンストンの親が国家に粛清されたらしく、しかもそのことを覚えていないというくだりはやばい。全体主義―絞り込んでいえば共産主義―のやばさをみんなもっと知るべきだと思います。

 

 

小津『東京物語』にはなぜカタルシスがあるのか keyword:[東京物語:detail]

 小津安二郎監督の『東京物語』を観た。圧倒的なカタルシスがある。おそらく、作品を通して複数の人の生涯を追体験できるよう作り込まれているためだろう。
 原節子がひどく無理をしている感があるのだが、それも込みでの演出と思われる。一筋縄ではいかない偉大なテクストといえる。

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ついに発売、『増補 ともに学ぶ人間の歴史』

 『増補 ともに学ぶ人間の歴史』(学び舎。発売は太郎次郎社)がついに発売になったので、書店に注文した。
 これは現場の先生方がボトムアップで作った歴史教科書である。教育委員会の決定などを気にする必要のない名門私立中高一貫校などで採用されている。
 私も教科書展示会でパラパラ読んだ。気になったところもあるが、全体として内容はそうとうに良いように思った。
 これは普通に売る本だから、文部科学省の検定で削られたところもきちんと載っているのではないか。楽しみである。

増補 学び舎中学歴史教科書 ともに学ぶ人間の歴史

増補 学び舎中学歴史教科書 ともに学ぶ人間の歴史