鴻上尚史『ヘルメットをかぶった君に会いたい』

鴻上尚史『ヘルメットをかぶった君に会いたい』(集英社、2006年)
 劇作家・演出家である著者が30年以上前のニュース映像を観て、そこに写っていた女子活動家に会おうと駆け回る話。どこまでが事実でどこまでがフィクションかわからないのだが、そこがまた面白かった。様々なエピソードのちりばめ方から著者の才が感じられ、一つ一つのエピソードから、著者の等身大ぶり、深み、フットワークなどが伺える。
 内ゲバボスニア紛争などの残虐な話も出てくるので、そういうのが苦手な方にはお薦めしない。実は私も苦手なのだが…